特撮について
さて、皆さん。特撮というのはご存知ですか?
勿論、ご存知ですよね。映画史においてこの特撮というものは切っても切れない非常に重要なファクターなのです。
コンピューターというものが生まれるまでのSF映画と言えばほぼ全てが特撮映画であったとも言えます。
かのスターウォーズや2001年宇宙の旅も広義では特撮と呼べます。
そんな特撮ですが、日本における特撮作品とはゴジラやウルトラマンや仮面ライダーや戦隊ヒーローの事を指すでしょう。
今もそんな意味では特撮作品は非常にメジャーな存在なのかもしれませんが、CG・VFXの登場でこの特撮というジャンルの存在が危ぶまれているのもまた事実です。
特撮がCGによって駆逐されているという事実は多く語らなくてもこの記事をみている人は知っている事でしょう。
しかし、そんな特撮技術が低迷してしまう事を快く思わない人達も沢山います。
特撮を文化に
今回、この日本特撮に関する調査報告に関わる樋口真嗣氏や庵野秀明氏もそんな特撮文化を支えた重要な方達です。
庵野秀明監督と言えば「新世紀エヴァンゲリオン」を作ったアニメ監督として有名ですが、非常に特撮好きを自負しておりGAINAXの前身であるDAICON FILM 時代に撮られた「帰ってきたウルトラマン マットアロー1号発進命令」はあまりのも有名。
そんな彼らが2012年から日本特撮を文化として残そうという取り組みを行っているのを知っているでしょうか?
今回はその報告書が新たに更新されたのでご紹介いたしましょう。
本報告書は、平成24年度「メディア芸術情報拠点・コンソーシアム構築事業」の成果として公開された「日本特撮に関する調査報告書」をふまえ、さらなる「特撮文化」の調査をとりまとめたものである。
国際的にも再注目を浴びる日本の「特撮」は、世界の映像文化にも大きな影響をあたえている。単なる精密な映像技術の域を超え、「メディア芸術」の中で欠かせない存在となっている。
その一方でアニメーションと比較したとき、「実写映画の技術」という認知が主流であり、文化・芸術面での1ジャンルとして確立しているとは言いがたい。同時にCG技術の拡大とともに、ミニチュアなどアナログ技術を使った「特撮」は活躍の場が狭められ、文化の一翼をになった造型物や、制作・撮影にたずさわった当事者たちも高齢化にともなって失われつつある。
フィルムそれ自体は残っても、特撮を成立させてきた諸要件や物証、証言類が失われてしまえば、それを新たな映像技術に継承する手がかりも消失し、文化的に大きな損失が予想される。
特撮の文化的系譜を再構築するため、「特撮文化の担い手」による調査を行い、さらなる研究のための触発をおこなうことが本報告書の目的である。
http://mediag.jp/project/project/tokusatsu-report-h25.html より引用
※クリックでPDFにジャンプ
皆さんコレを読んでどう感じるでしょうか。
私の個人的な感想を述べるような事はしませんが、「絶対的に正しいや絶対に間違っている」というのは言い切れないと思います。
今後、特撮というものがどう変わるのか、それとも変わらないのか。それを担う次の世代の役割と共存というのも非常に重要な事になりそうですね。
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